マリアニエベスのレッスンメモ|Tangoの話であったり なかったり

マリアニエベスのレッスンメモ

2017年3月15日

初レッスン後の酒場にて

 アルゼンチン行きの準備をしている途中、ちょっとした調べ物があって、初めてアルゼンチンへ行ったときに書いていたノートを押入れから引っ張り出して、10年以上ぶりくらいに読んでみました。そこには、よく行くミロンガやスタジオの住所、知り合った人の電話番号、レッスンで注意されたことなど、様々な内容が残っていて、その中にはマリアニエベスから教わった言葉もありました。

 マリアニエベスといえば、アルゼンチンタンゴダンスを世界に広めた偉大なダンサーのひとりであり、母の師匠であり、僕にとっては生まれて初めてタンゴを教えてくれた生みの親......本人には「grandmother」と言ってますが(笑)......であり、僕にとっても師匠であり、まあ、そんな人物でして、昨年は日本でも彼女のタンゴ人生を綴ったノンフィクション映画『ラストタンゴ』が公開されました。

 ライターでもある僕は、自分がアルゼンチンタンゴを習うにおいても疑問を解消しておきたかったようで、改めてノートを見て、「こんなこと聞いてたのかよ!」とビックリしました(笑)

 せっかくなので、ノートに書いてあった言葉を書き写したいと思います。

Q)マリアさんにとってタンゴはなんですか?

「人生そのもの」

Q)タンゴを学ぶにおいて必要なことはなんですか?

「血管を流れるくらいタンゴを愛し、タンゴの心を学ぶこと。昔はそれぞれ個性があったけど、最近のタンゴは綺麗なだけで心がないから、みんな同じに見える」

Q)タンゴと他のダンスの違いはなんですか?

「タンゴはタンゴ。ひとつのもの。他のダンスとは関係ない。ブエノスアイレスの誇り」

Q)マリアさんにとって、ショータンゴとサロンタンゴの違いはなんですか?

「舞台は粗を探すように観られるけど、サロンは共犯者(笑)」

 ......今になって、しみじみそう感じます('-'*)