戦友|Tangoの話であったり なかったり

戦友

2018年11月30日

 今日で11月も終わり。2018年も残すところあと一ヶ月となりました。新たな手帳に切り替えてスケジュールを書き込み、古くなった手帳を見返してみる。取り立てて目新しいことは書かれていないけれど、ブエノスアイレスのあちこちの住所や予定の走り書きがあって、本当に今年ははじめからブエノス旅行中心に動いていたんだな......ということがよくわかりました。

 僕は今回で9回、ブエノスアイレスに行ったことになるわけですが、こんな綿密に予定を立てて行ったこともなければ、ツアーを組んだこともなく、それがもたらす結果というものも、想像の域を出るものではありませんでした。最近、ミロンガで踊るたび感じるのですが、これがもし僕ひとりであったなら、せっかくアルゼンチンで手に入れた様々な感覚も、日ごと薄れて記憶や身体の奥底へと追いやられていった頃でしょう。しかし、一緒に行った人と踊ることで瞬時に呼び戻され、日本に居ることすら忘れさせてくれる......。有難い話ですよね、ほんと。

「〇〇さん、アルゼンチンへ行って変わったね」という話をよく聞きます。〇〇に入る名前は、今回一緒にアルゼンチンへ行ったメンバーほぼ全員です。「ほぼ」というのは、まだ日本に帰ってきていない人たちもいるからです。これまでもブエノスアイレスで一緒だった人と日本で踊ったことはいくらでもあるのですが、向こうを思い出させてくれるような感覚というのは抱いたことがありませんでした。戦友ってまさにこういうことを言うのですね。