ストレッチ|Tangoの話であったり なかったり(β版)

ストレッチ

2018年12月 1日

 昔のこと、特に幼少期についてはあまり思い返したりはしないのですが、ストレッチをしているときだけは、勝手に記憶がよみがえります。きっと身体が、どこをどうやったらどのくらいどうなるということを覚えていて、そのために記憶と当時の感覚を呼び起こさせているのでしょう。余談ですが、今にして思えば、あの頃が一番家族がまとまっていたのかも知れませんね。

 なので出来なかったことが徐々にできていく......というのではなく、少しずつ取り戻していっている感じ。どう頑張ってもあの頃の身体能力に届くわけもないのですが、ほんのわずかでも結果が伴ってくると嬉しいものです。タンゴにおいてもおんなじで、今もエクササイズをすれば必ず幾つかの発見があり、そこに喜びを感じています。

 そういえば、僕にとってストレッチとは、ずっと準備運動という位置付けでしかなかったのですが、最近は自分の中でだいぶ意味合いが変わってきていることに気付きました。もっとヨガに近い感じ。あまり意識したことはなかったのですが、「腰が痛い」とおっしゃる生徒さんにプライベートレッスンの際、ストレッチ中心の指導をしていたら、自分でも驚くほど論理的に説明できていたもので......(笑)

 タンゴとストレッチの関係は重要です。身体が柔らかいかどうかではなく、どの部分を始点にどのようにアプローチしていくかを頭ではなく身体に覚えさせたり精神を安定させたりする意味において。ある程度年齢がいっている場合、ぐいぐい勢いをつけて筋を伸ばすとバチン! と切れる可能性があり、その発想でタンゴを踊ると相手に怪我を負わせかねません。また、誰しも身体のどこかに問題を抱えていて、理屈ではわかっていても理想的な動きが取れない場合の最善の代案も見えてきます。よく「最近タンゴの成長が止まっちゃった......」という話を聞きますが、今の器ではいっぱいでも器を大きくすればまだ入るし、角度を変えたら隙間が見つかったりして、答えは意外と身近なところにあるような気が致します。