ミロンガの選曲|Tangoの話であったり なかったり

ミロンガの選曲

2019年2月20日

 夜。布団に入って眠りに落ちかけたとき、ふと頭の中にメロディが流れる。それがちょうど行き詰っていたタンダの一曲目にぴったりだったので、寝室を出て再びPCと向き合う。しかし出だしから最後まで完璧に覚えているのに曲のタイトルも楽団もわからない。イメージの断片を頼りに聴きまくる。そうこうしている間に探していた曲の記憶が曖昧になる。作業を止めて声に出して歌ってみる。そんなことをしていたら明け方になっていました。

 そういえば先週、ある生徒さんがミロンガのプレイリストを作ってきて、「感想が聞きたい」というので、木曜日のミロンガタイムで流してもらいました。僕が感じたことは素直に伝えたのですが、何より一番大事なのは置きにいかないことだと思っていて、誰かが作った曲を並べているだけなのに、構成した人の虚栄心とかナルシシズムとか自信のなさとか繊細さとか、内面が浮き彫りになってくるから面白い反面、隠しにいったら失敗はしないけど個性がなくてつまらない。どんなに名曲ばかり並べてみても、タイミングや間、流す人の人間性や空間、音響などによってまるで違って聴こえてくるものです。そういう意味ではとても挑戦的で、「ああこの人、本当にタンゴが好きなんだな......」ということがよくわかりました。そして日を空けずに第二弾にトライしているようで、とても頼もしく思えました。僕もあと約4分の1。頑張らなくちゃね。