週末

　酒浸りの週末でした。特に土曜日。編集時代の仲間たちと久しぶりに会い、気づいたら朝。懐かしいという感覚はなく、いつもの日常に戻ったみたい。馬鹿なことして下らない話をしてひたすら酒飲んで......。この経験がなかったら、僕はなんてつまらない人生を送っていただろうと思う。しかし、だからといって再びその世界に戻りたいとは思わなかった。話は楽だし気は使わないし、何より居心地がいいのにね。いま自分が立っている場所はここではないんだなということがわかったというか。たまにこうして飲むには最高のメンツなんだけどね。無茶ぶりであやちゃんと一曲踊らされた。そんな準備はしていなかったから、僕はスニーカー、彼女は長靴。ましてあやちゃんは人前で踊った経験がない。しかしながら、「ああ、たけしたちはちゃんとタンゴを続けているんだな」と言ってもらえて嬉しかった。