スタンス|Tangoの話であったり なかったり

スタンス

2021年5月11日

 時々「たけしさんて何やってる人?」と聞かれます。それは僕にとってとても心地良いポジションで、わかる人にわかってもらえればいいやというか、僕に対する見方で僕も相手に接することができて都合がいいというか。しかし生徒さんの身になって考えてみると、それだとなんとも頼りないんだなということが最近わかってきて、少しずつではありますが明確にするよう努めています。ミロンガへ頻繁に通うようになったのもそのひとつ。もちろん、コロナによって暫らくミロンガから遠ざかっているあいだに何が変わったのか、いま真剣に伸びようとしている生徒さんたちに外の世界を見てもらいたいためなど理由はいくつもあるんですけどね。

 僕はタンゴをはじめる前からタンゴがそばにあって、当時不思議だと感じていた部分で今はクリアした点もあればまだのところもあり、その矛盾を抱えたまま前に進むことが出来なくて、他人がどう思うかはともかく自分なりに出した結論に対して忠実であろうと思っています。

 僕が違和感をおぼえたことのひとつに、レッスンでは生徒として、ミロンガではお客様として接するというのがあります。なので僕の場合はSinRumboで働いていたときは、あくまでスタンスはマスター。ミロンガ前のビギナーさん向けクラスはやっていましたが、「先生」と呼ばれると注意していたくらいです(笑)。SinRumboを辞めてあやちゃんとふたりで新たにスタートを切ったときから、レッスンでは先生、ミロンガでは場所を変えてオーガナイザーとして振る舞うようになりました。

 少しまえ、あるミロンガで僕のことを「マスター!」と呼んだ先生がいて、ある弟子が「私の師匠に向かって"マスター"とはなんですかッ!」と食ってかかったんです。僕のマスター時代を知らないとはいえ、スタンスをはっきりさせないとこういうことが起きるんだなと思いました。

 でもね、急激に何もかもというのは無理があるので、あくまで少しずつです('-'*)